写真の整理

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実家整理日誌

三年前、自宅の断捨離を試みた時に思いつき、買ったこの機械。実はまだ一度も使ったことがないママでいた。これは、「1400万画素フィルムスキャナー(サンワサプライ製)」というもの。写真・フィルムのネガシートから画像をデジタルファイルにするためのもの。普通のスキャナー購入も考えたのだが、アルバムから剥がせなくなっている写真もあるし、ネガからも再現できるというなら、自宅と実家のあらゆるアルバムを整理するのに使えるなと思い購入していた。

あれから手つかずになっていたが、今年の夏はいろいろと処分しなければならないので流石にやらなければ、、と重い腰をあげた。説明書を確認すると意外とこの機械、原始的な仕組みだった。黒い大きめの箱で写真やネガを囲んでレンズとフラッシュで再撮影するという感じ。だから撮影の範囲も自由度がある。ただ傾きの補正などはないから自分で工夫する必要がある。

一ヶ月前、自宅にある自分のアルバムの中で、昔の大きな重い台紙にまとめられたアルバムについてだけ、全ての写真を剥がして撮影する準備をしていたので、一部の写真で試しに使ってみた。きれいに撮れた。ただ一枚一枚写真を入れ替えてカメラをセットして、、が結構な手間。地道にやっていくしかないな。

次に実家にあったアルバムも試してみた。相当古いアルバムで写真を剥がすのはかなり難しいので、そのまま撮影することにする。このアルバムには私たち家族の50年以上前の写真と、それよりももっと古い写真と混在している構成で、時折父が書いたキャプションのメモが添えられていた。私や姉の出生時から幼少時の写真と、父方の祖母の写真が交互に毎年おさめられていた。たぶん当時、父が祖母との手紙のやり取りの時に写真を交換していて、それが送ったものも含めて手元に戻って残り、アルバムに収めていたのであろう。私たち姉妹の写真には直接マジックで矢印と私たちの名前が追記されていた。

祖母だけでなく、古い親戚と思われる家族写真や戦時中に撮ったと思われるもの、祖母の結婚式の写真(戦前だった)なども含まれていて、時系列で貼られていないから時空間を行ったり来たりする変な気持ちで再撮影作業をした。父のキャプションによって誰の何歳の時の写真なのかは大体わかるのだが、知らない名前が出てきたり、キャプションもない写真の端が持ち歩いたせいか破れていたりして、それらが一体いつのもので誰なのか、、いろいろと推理しながら思いを巡らせた。ただ、推理しても、もうこの中の人たちのことを教えてくれる人はもういないので、正確なことは今後もわからないだろう。でも、写真の色褪せ方、紙の擦れたり破れたりした状態をみて、誰かが大事に持っていたのだろうな、、ということは想像できる。自分たちの写真は記憶もあるし、デジタル化したからもう捨てても悔いはないのだが、見知らぬこれらの古い写真はこのまま捨てるのはやめようかなと考え中。誰か分からなくてもきっと昔の父たちの視界にあった光景なのだろうな、、と思いをはせるのも悪くないし。

先日このアルバムの画像データを、母の部屋のテレビに映して見せた。残念ながら、今の母の認知状態は昔と異なるので、何も分からないようだったが、時折昔の人の名前を言って見せると、一瞬反応した。自分の結婚式や50~60年前の私たち家族の写真には、何も言わなかったが、じっと凝視していた。思いを巡らす、、いい時間だった。